自然室温で暮らす

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きちんと断熱・気密化されていること

風と太陽と暮らすためには、まずしっかりとした躯体性能が必要だと考えています。
外気の温湿度変化に簡単に左右されてしまうような外皮性能では、夏は外気の影響を受け、室温が高くなり、冬は下がってしまいます。

また、一旦取り込んだ太陽の熱や明け方の冷気を保つことができません。
そこで「木楽な家」では、断熱性能を高め、すきま風を防ぐために、断熱・気密に力を入れています。

基礎断熱をし、壁は内断熱、そして鹿児島の暑い日射をカットするために屋根断熱としています。
新省エネ基準はもちろんクリアーし、HEAT20外皮性能グレードG1を標準でクリアーしています。

HEAT20 G1・G2 断熱性能推奨水準 外皮平均熱貫流率 UA値[W/(m2K)]

推奨グレード 地域区分
1 2 3 4 5 6 7
HEAT20 G1 0.34 0.34 0.38 0.46 0.48 0.56 0.56
HEAT20 G2 0.28 0.28 0.28 0.34 0.34 0.46 0.46

太陽の恵みを十分取り入れられる仕組みがあること

1.周囲の土地を読む

まず、住宅を計画する土地の方位を調べます。そして、建て込んだ敷地では、お隣の建物の配置、窓の位置、樹木の状態を調べます。

周囲の土地を読む

2.太陽を活かすデザイン

窓からの日射取り入れが可能ならダイレクト・ヒートゲインを取り入れます。
採暖も採光も、冬と夏で太陽高度が違い、差し込む角度が異なりますので、それに留意しプランを進める必要があります。
悪い日照条件の土地でも、たいがい屋根には太陽が降り注いでいます。屋根で集熱できれば、日が当たらない北側の部屋も暖められます。

そこで、「木楽な家」では空気集熱システムを採用としています。
「びおソーラー」という空気集熱システムを標準仕様とすることで、一年を通じて日射を得られるようにしているのです。

太陽を生かすデザイン

びおソーラー+床下エアコン

びおソーラーで取り込んだ太陽熱をソーラーファンで床下に送り込みます。
基礎は、内部立ち上がりのないお盆のようなベタ基礎としていますので、基礎内に送り込まれた太陽熱は、きれいに隅々まで行き渡り、床に開けた取り入れ口より室内へと導かれていきます。これにより、太陽熱を余すことなく取り入れ、床暖房をすることができるのです。

しかし、残念ながら、曇りの日や雨の日もあり、太陽熱を十分に取り入れることができない日もあります。
そこで、床下エアコンを標準で設置し、補助暖房として利用しています。お昼は、びおソーラーによるおひさま床暖房を使い、夜だけ床下エアコンを運転するという使い方もあります。

びおソーラー+床下エアコン

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風を取り込める仕組みがあること

1.「福」の風を招き入れる

地上に降り注ぐ太陽エネルギーの約2%は、地上の空気を暖め、大気循環を起こして、風に姿を変えます。今の家は、窓を閉じて季節を失った家が多くなりました。
通風とは、文字通り風が通る道を言います。北から南に風の通る道をつくると風量は約4倍に増えます。天窓を設けて風が通る道をつくれば、約2割増えます。開口部を狭くすると風速は増し、大きいと緩やかになります。
せっかくの風も、「風の道」を考えずに設計された家では活かすことができません。風向・風速と入りと出、壁の配置の位置関係を考えて設計することがとても大事なことです。

「福」の風を招き入れる

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2.全開口サッシを標準に

「木楽な家」では、ゆるやかな風の流れをつくり、それと同時に外の風景を取り込み、居心地のいい空間を作るために、全開口サッシをリビングに取り入れています。

全開口サッシを標準に
全開口サッシを標準に

全開口サッシには、オリジナルの通風雨戸が標準装備されていますので、外出時にも安心して、通風したまま出かけられます。

緑化計画をきちんと立てること

緑化計画をきちんと立てること

「自然室温で暮らす」ためには、建物周囲の緑化計画が欠かせません。ともすれば、予算の関係で後回しにされることが多いのですが、本当は一番先に予算を取るべき重要なファクターです。
空間に奥行きを生み、視覚効果だけではなく、微気候的にも大きな効果を持っています。落葉樹は西日を遮る蒸散効果を持っています。風が吹けば、葉は蒸発潜熱を奪い、緑風をもたらしてくれます。つる植物を緑のカーテンにすると、壁との間にベンチレーションが起こり、壁面を冷やす効果が得られます。

雑木林に囲まれた庭を通る風は、なんともいえない心地よさを私たちに与えてくれます。
「木楽な家」は、これを持って完成するといっても言い過ぎではありません。