自然美と木楽な家が織りなす非日常空間
海を愛で暮らしを慈しむ「耳順庵 夕暉」
海を眺めながら暮らしたい昔年の願いを叶える出会い。
目の前に東シナ海を望む風光明媚な海辺。Uさんご夫婦が次の暮らしのステージに選んだのは、美しくも時に厳しい自然が、間近にある場所だった。「いつかは海の見える家を」、ご主人の強い思いは、約2年にわたる土地探しにも表れている。そんな気持ちを真正面で受け止めたのが尾堂産業。
最初の依頼は、ご主人が送った1通のメール。「父から譲り受けた山を探して下さい」という内容と共に、U邸の名称である「耳順庵 夕暉」の企画を盛り込んだもの。受け取った当社代表の尾堂も、さすがにびっくりしたそうだ。
しかし、詳しい話を重ねるごとにその思いに共感。見事に山を探し出し、ご夫婦の思いを形に変えたのである。でもなぜ当社だったのか?ご主人に尋ねると笑顔で答えが返ってきた。「いろんな住宅メーカーのホームページを見ていて、 尾堂さんが一番、人が良さそうだったから」。無茶ぶりもわがままも、誰に頼めば叶うのか。ご主人の目利きにも恐れ入る。
無茶な依頼を快く引き受けてくれた尾堂産業さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。木の質感や幻の漆喰壁の温かな雰囲気が、大好きな海の景色と相まって本当に居心地の良い空間になりました。これから過ごす時間をより大切にしたくなる家です。
非日常の景色を日常に変える軽やかで温かな木の住まい
「耳順庵 夕暉」の名の通り、この家の最大のこだわりは、刻々と表情を変えていく海のある風景を暮らしに取り込むこと。そのため、1階はガレージや納戸、ゲストルームと割り切り、生活空間をすべて2階に配置した。ご夫婦ともに第一線を退き、基本的には自分たちの時間を大切にしたいと計画した住まい。だから部屋数は必要最小限。
その代り、パブリックスペースであるLDKと浴室はちょっと贅を尽くして。しかし当社の提案する「木楽な家」のコンセプトは、こんな贅沢な空間も肩肘張らない暮らしの一部に変える軽やかさを持っているから面白い。
リビングダイニングには全開口の窓を設け、緑の向こうに横たわる海を、座っても立っても眺めることができる。さらに圧巻がそこから続くウッドデッキ。
2階の高さに設けてあるのに手すりが見えない。視界を邪魔しないユニークな造りは、ご主人のお気に入りである某ホテルの露天風呂から知恵を拝借。遊びに訪れるお孫さんたちも怖がることなく、デッキでの遊びを楽しんでいるそう。